前号の建築基準法施行令の改正に伴い、倉庫・工場の庇に係る延べ面積の算定方法についても、施行令の運用に関して「技術的助言」が示されました。簡単にまとめると、庇下の部分は車庫と同じ扱いになるので、庇の面積は、延べ床面積の1/5を上限に容積率の算定面積(延べ面積)から除外されることになります。但し、庇下であってもプラットホームなど車両が駐車できないスペースについては、車庫とみなされないので、その部分の庇の面積は除外の対象にならない点をご留意ください(下図参照)。
平屋や2階建ての工場・倉庫では例えば容積率200%で足りなくなることはありませんが、消防法における防火対象物の延べ面積によっては注意が必要になります。弊社における具体的な例をご紹介いたします。
2階建ての倉庫で各階の延べ面積が690㎡で延べ面積1380㎡の鉄骨造を新築する際に、横幅20m、出幅5mの庇を設ける計画としています。準耐火建築物としていましたので、延べ面積1400㎡未満では、屋内消火栓設備が不要となりますが、庇の面積が延べ面積に算入されるとなると、1380㎡+20m×5m=1480㎡となり、屋内消火栓が必要となります。消防に確認したところ、延べ面積については、建築基準法による面積との回答でしたので、上記の緩和がなければ、屋内消火栓設備の設置が必要となります。
なお、この延べ面積の緩和を適用するために、前号の建蔽率の緩和の適用要件を満たす必要はありません。
